交通事故被害者の方へ


「戦略的被害者請求」のススメ

あれ?「浮気・不倫・慰謝料請求」専門じゃなかったの?、と言われるのは承知の上で、当事務所の得意分野としてご紹介させて頂きます。

 

そもそも交通事故の被害に遭う事って、そんなにあることではありません。これは離婚や相続と同じことです。毎年事故に遭っていたら神社で厄払いをしたくなってしまいますよね。でも、ちょっと考えてみれば、自分ではなくても、家族の方で、親族の方で、友人の方で、会社の同僚の方で、と考えてみれば必ずおひとりくらいは「交通事故の被害者」がいらっしゃるのが現実です。

 

【事故の発生と後遺障害】

 

例えば奥様が「パートのお仕事の帰り、夕方のお買い物に自転車で出かけて、交差点で左折車に接触され転倒、医者に行ってレントゲンを撮ったら、手首の骨を骨折していた」という事例でお話ししてみましょう。

 

とりあえず警察がやってきて、事故の状況を当事者に確認して、必要に応じて後日に実況見分が行われます。車の運転手(以下:相手方)の任意保険会社の担当者が、菓子折りくらい持って、入院先か自宅にやって来ます。名刺を差し出し「わたくしが対応させて頂きますので、何なりとご連絡下さいませ」なんて事を言います。

  

さて、手首の骨折ですから、まあ入院はしないとしても、さすがに家事は辛いですよね。当然ご家族の協力が必要となります。パートタイムのお仕事も長期のお休みをしなくてはなりません。当面の治療費は相手方の保険会社が持ってくれますので、とりあえず通院するわけです。

 

そこで、皆さんご自身の「手首」、見て下さい。手首の先には指が5本ありますよね。人間の指は、本当に繊細な動きをします。つまり小さな骨と繊細な神経、血管が集中しています。それらが全て細い「手首」を通して、身体の本体つまり「脳や心臓」とつながっています。とても繊細な場所だってことくらいは医者でなくても分かりますよね。

 

さて、3か月がたち骨もくっつきました。これでメデタシとなれば良いのですが、そうはいかない事が多いんです。例えば「指先にしびれが残った」とか「握力が極端に落ちた」等の主に神経系に起因する症状が残存する場合があります。奥様がギタリストだったりしたらもはや致命的な症状です。治療しても治らない症状が残る、これを後遺障害と言います

 

【突然やってくる保険会社の打ち切り宣告】

 

奥様の治療費が(10割計算で)120万円を超えたタイミングで、相手方の保険会社は治療の打ち切りを通達してきます。遠回しに「もう治療費は払いませんから、以後は自分で払って下さい」ということです。いわゆる「むち打ち」などのように、神経系の損傷に起因する「痛み」や「しびれ」などは画像判断することが困難です。だから「終了」が保険会社のスタンスなのです。120万円は自賠責保険の傷害保険金のリミットです。これを超えれば「任意」保険会社が費用を負担しなくてはならなくなる。それを嫌っての対応です。


【根拠なき示談金計算】

 

実のところ、保障金額は計算で出せるようになっています。「過失割合」や「休業損害」「慰謝料」「逸失利益」など、ご自分の年齢や年収などを当てはめれば計算できるのです。本当に特殊な場合として、例に挙げたように被害者がプロのギタリストで、仕事を失ってしまう場合などについては、やはり裁判所の判断に依ることになりますが、余程特殊な事情でもなければ基準が決まっています。問題はその基準が三つあることです。

 

任意保険基準<自賠責基準<裁判所基準の3個です。ややこしいですよね。手っ取り早くいえば、保険屋さんの提示する示談金額が一番低い。しかも、なんだかんだと根拠に乏しいことを言い払い渋りをしてきます。自分もいろんな示談書に目を通してきましたが、本当に「テキトー過ぎだろ!」と言いたくなるものがほとんどです。

 

【戦略的な被害者請求】

 

さて、最初にお話しした奥様の事例は、ホントは私が実際にお受けしたものです。痛みが取れず大きな病院に再検査を依頼したところ、親指の付け根の骨に亀裂が見つかりました。スペックの低い機器では発見困難な箇所で、ボルトで固定する手術を行いました。事故から半年以上が経過し「症状固定」。保険屋さんからの提示額はコミコミ100万円強でした。


この時点で保険屋さんとはサヨナラし、相手方の「自賠責」保険会社に自賠責法に基づく「被害者請求」を行いました。


結果は後遺障害12級に認定。224万円が被害者の口座に振り込まれました。


しかし本番はこれから、書類を整え「交通事故紛争処理センター」に申し立てを行い、被害者の年齢・年収に応じた被害額をきっちり計算し相手方の保険会社に請求をかけます。相手の保険屋さんはお抱えの弁護士を投入してきますが、こちらは裁判所基準にのっとり、堂々と請求していますので恐れることは何もありません。


結果、申し立てから3か月後、処理センターから示談案が提示されました。示談案は約950万円、既に受領した部分を差し引き、約600万円を受領することで和解に至りました。

 

【当事務所の対応方針】

 

過失割合とは? 任意保険と自賠責保険の違いとは? それを書いてしまうと、もう一つサイトが必要になってしまいますので、詳しくは他の弁護士さんや行政書士さんのHPをご覧いただくとして、なぜ当事務所(というより私)が、交通事故被害者のお手伝いをしているかと言えば、「保険屋さんが嫌いだから!」という理由からです。

 

最初に書いたように、そうそう被害には遭いません。つまり、「素人の被害者」を「事故対応のプロ」である保険屋さんが、本来支払われるべきものを渋っていることに我慢ができないのです。保険屋さんは息を吐くようにウソをつきます。例えば「それは判例で認められていません」なんて言いますが、「その判例をFAXで送ってください」と言えば送って来ません。もともと無いものは送れませんから。そんな時は「認められている判例」をこちらが送って差し上げます。

 

【無料相談のご案内】

 

当事務所に依頼し、報酬がご心配な方はご自身が加入されている自動車保険の「弁護士特約」が利用できる場合があります。当事務所で確認致しますので保険証券をお持ち下さい。相談はもちろん無料で承ります。報酬についてはご相談者様の状況によりますが、相見積も歓迎致します。基本、愛知県最安値で対応させて頂きます。