有利な離婚協議の方法 ②


 【離婚協議当日に必要なもの】

 

離婚協議通知書

通知書、申入書と呼ばれることがあり、通常は弁護士が送付することの多い書面です。

簡単に言ってしまうと、「こうこうこういう理由で、あなたと離婚したいので協議をして下さいね」的な書面で、離婚したい理由や、こちらの主張を具体的に書き、相手方に示します。※当事務所でご用意いたします

 

離婚協議書

離婚する際のさまざまな約束(養育費、慰謝料、財産分与等)について互いが合意した時に作成される書面です。双方が署名押印し2通作成、各々が1通づつ保管するところは、部屋を借りる時の「賃貸借契約書」と同じです。

協議の際に合意する部分(慰謝料、養育費の金額など)は空白で準備し当日記入します。

あらかじめ2通用意しておきましょう。 ※当事務所でご用意いたします

 

離婚届

双方が署名押印し役所に提出することで、離婚を確定させる書面です。事前に役所に行き用紙をもらっておきましょう。未成年のお子さんがいる場合は親権者を定める必要があります。また、証人2名の署名押印が必要ですが、離婚の事実を知っている成人であれば誰でも構いません。

 

筆記用具

黒色ボールペン(消えるボールペンはダメです)、印鑑(出来れば実印)、朱肉。

 

・相手に対して常に優位な立場を崩さない


今回も浮気夫に対して、奥様が離婚協議を求める設定でお話しさせていただきます。

 

「戦略的離婚」の基本は、夫に不意打ちを食らわせることにあります。何が何だか分からないうちに、奥様に有利な条件で離婚協議書・離婚届にサインさせることが理想形です。

 

その為には、いつ、どこで、どのように、話を切り出すかが大切な要素となります。

 

1.いつ

 

話合い時間を2時間と考えれば、夜がベストです。夜になればどんな人間でも疲れ、思考能力は低下します。しかも、サインをもらい奥様は実家にでも直行すれば、その後に夫と顔を合わす事もありません。

逆に午前中ではどうでしょう。話合いが長時間に及べば、奥様も疲れてしまいます。そして何より、夫に「考える時間」を与えてしまう可能性があります。

 

2.どこで

 

自宅で協議するのが普通と思われがちですが、「戦略的離婚」を考えたとき、最も重要な場所の要素は「夫にとってアウェー感バリバリ」な場所であることです。

 

奥様の実家は、まさに理想的。アウェー感は申し分ありません。

 

 しかし、実家が遠方である方もいらっしゃいます。そんな時は友人のお宅でも構いません。事情を説明し、お部屋をお借りしましょう。

 

※また、ちょっと反則技ですが、当事務所の個室をお貸しすることも可能です。奥様は打合せに何度も訪れた場所でも、夫にとっては「いきなり法務事務所」。誰でも緊張します。

 

3.どのように

 

最も大事な要素です。

 

ここで、前述した応援団を登場させて下さい。実家のご両親がベストです。たとえ遠方にお住まいだとしても、娘の一大事です。頭を下げて来ていただきましょう。兄弟姉妹もいらっしゃれば来ていただきましょう。ママ友軍団でも構いません。

 

要は「数的優位」の状態をつくりだすのです。女性3人に一斉に攻撃(口撃)されれば、大抵の男は耐えられないでしょう。

 

そして、1対1での協議は絶対に避けて下さい。

 

およそ、腕力では男性は女性より強く、暴力にまでは至らなくとも、理不尽な理由を付けサインを拒む可能性もあります。