有利な離婚協議の方法 ①


・事前の準備が大切

大体の物事がそうであるように、離婚協議も「どれだけ事前に、周到に準備できるか」が大切です。離婚を切り出してからあれこれ準備しているようでは、相手方に「考える時間」を与えてしまいます。では具体的に何が必要なのでしょうか。

 

今回は浮気夫に対して、奥様が出てゆく(別居する)設定でご説明します。

 

【離婚協議までにやっておくこと】

 

生活資金の確保

 

最も重要なことです。預貯金など、「夫名義の通帳を奥さんが管理している」ご家庭は多くあります。全て引出し、夫がアクセスできない口座に移して下さい。協議開始とともに別居する場合など、特にやっておかなければなりません。

 

ヘソクリや貴金属、家電製品など、ハッキリ言ってしまえば持ち出し可能で価値のあるものは全て、ひとつでも多く、自分の管理下に置いて下さい。

 

離婚協議が不調となれば、婚姻費用分担の申立てを行いますが、それとて当てにはできません。ましてや慰謝料や財産分与が入金されるのはずっと先になります。

 

1円でも多くの資金を確保しておきましょう。

 

携帯電話の確保

 

お金の次が携帯??ひと昔前では考えられませんでしたが、今では生活に欠かせないモノであることは言うまでもありません。これもまた重要なことです。

奥さんが使っている携帯の「契約者」が奥さん本人で、奥さんの口座から料金が引き落とされているならば、何の問題もありません。しかし、実際にはご主人が契約者で、奥さんが「使用者」という方が多くいらっしゃいます。

 

何が言いたいのか、もうお分かりかと思いますが、ご主人が奥さんの携帯を解約もしくは使用出来ない状況にする可能性があります。その場合、適当な理由をつけ事前に契約者を変更しておくか、新規で1台契約しデータを移行しておく必要があります。

 

子供たちに関すること

 

別居に伴い学区が変わり、子供たちが転校しなければならない場合があります。

別居・転居先を事前に定め、当該の学区の先生に事前に相談しておきましょう。理由を説明すれば教材等については融通を利かせてくれますし、体操服だって以前のモノで構いません。

また、相手方からの問い合わせが学校にあった場合、回答しないように申し入れておいて下さい。理由は「夫が子供と接触、もしくは連れ去った場合、不測の事態が生じる可能性がありますので・・」。曖昧過ぎる言い回しですが、この通りに言って頂ければ十分です。

 

その他、別居の際持ち出すべきモノ

 

・奥さんの車のスペアキー

→名義人はともかく、ご主人に乗り逃げされては困ります。

 

・同居していた家のカギ

→「思い出と一緒にポストに落とす」なんてのは、ドラマの中のお話しです。

後々、必要なモノをこっそり取りに行く際に必要です。

 

・保険証券・学資保険証券

→契約者が誰であれ、受取人が誰であれ構いません。全部持ち出して下さい。

不要なモノは返却すればいし、財産分与に際して意外と有用になる場合があります。

 

・思い出の品

→アルバム・写真立て・DVDなどの記録媒体。

お子さんがいれば、特に多くあると思います。全て持ち出しましょう。

 

・ペット

→犬、猫、ハムスター等、転居先で飼う事が可能ならば、必ず連れて行って下さい。

お子さんがいれば特に、お子さんの精神的安定につながります。

 

・応援団を集めておきましょう


実家の両親、兄弟姉妹、ママ友など、浮気夫に面識のない友人に事情を説明し、協力な味方になってもらいましょう。

シングルとなった場合、物的支援はもちろんのこと、心の支えとなってくれる人は多ければ多いに越した事はありません。

 

※これまたひと昔前は考えなくてもよかったことですが、SNSの更新は控えましょう。

別居の準備は夫に知られることなく行わなければなりません。

 


さて、これだけの準備が出来れば、あとは離婚協議当日を迎えるだけです。最後まで読んで頂いた方にお礼の気持ちを込めて、大事なポイントをお伝えいたします。それは・・・

 

「ぼっち感で精神的に追い詰める」ということです。

妻に隠れて上手く浮気を楽しんでいた夫が、ある日突然「独りぼっち」。アルバムも写真もない、ペットもいない。身から出た錆とはいえ、ハンパない孤独感を感じるはずです。

 

ある依頼者様は、掛け時計を止めたり、電球を外しておいたり、我々ですら感心するほどの「孤独感の演出」をしていました。

 

準備は整いました。堂々と離婚協議当日に臨みましょう!

 

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